「ロシアが一方的にウクライナを攻撃した」
「ロシアが一方的に国際法を破った」
と西側諸国では報道をされていますし、一定以上の信憑性もあります。
しかし、AさんとBさんが喧嘩をした際にAさんのみの発言を鵜呑みにして話を進めることは良いことでしょうか?
私は双方の意見や言い分を聞くべきではないか?と思います。
そこで今回は、「ロシアから見た世界の国々」というテーマで、歴史的な背景と共に解説を行っていきます。
ロシア連邦とは
面積:1709.8万㎢ 首都:モスクワ
人口:1億4232.1万 通貨:ルーブル
言語:ロシア語(公用語)
宗教:キリスト教58.4%(主にロシア正教)
ロシアはなんといっても広いです‼︎世界の陸地面積の8分の1を占め、東西1万1000kmに及ぶ広大な国土を持っています。
立地としては、アジア、ヨーロッパ、さらにベーリング海峡を経て北アメリカへつながる位置にあります。
首都のモスクワはヨーロッパの近くに位置しており、人口の約8割はロシア人ですが、南部にはトルコ系やカフカス系、東部にはモンゴル系など多数の少数民族も暮らしています。
ロシアには天然ガスや石油などの鉱産資源が豊富にあり、また海外企業の進出等による先端産業や自動車産業の発展で、2010年代にはBRICsの一国といわれるようになりました。
豊かで発展しているイメージのあるロシアですが、国民の平均年収は平均年収は694,275ルーブル(約1,180,300円)と意外と低い水準となっています。
ウクライナ侵攻と歴史
今現在も行われているロシアによるウクライナ侵攻ですが、世界的にはロシアの一方的な攻撃と報道をされています。
しかしながら先日のロシアのラブロフ外相はイギリスのメディアに対してこのように答えています。
「西側メディアは中東やアフリカの問題について、ウクライナ問題のように激しい感情を表して報道したことが一度でもあるか?」
「西側メディアが感情剥き出しで報じる時は西側の指導者が自分たちにとって都合の良い情報を人々に叩き込むための手段である。」
このように西側メディアの報道のあり方に苦言を呈しました。
またこれまでロシアとNATOでは、これ以上東側にNATOを拡大しないという暗黙のルールがあったが、この度ウクライナはNATO加盟の意思を示しました。
ロシア側としては「約束を破り、軍事同盟を拡大している」という認識だと思います。
世界大戦と西側と東側
第二次世界大戦後の世界は大きく分けて三つの派閥に分かれています。
それが「西側」「中立」「東側」です。
主な構成は、西側がアメリカ、イギリス、NATO加盟国、日本、韓国などになっています。
一方東側はロシア、ベラルーシ、中国、北朝鮮などです。
当然のことながらそれぞれのメディアが報道する内容には違いがあり、特に東側メディアの報道は自由度が低いと言われています。
冷戦と代理戦争
第二次世界大戦中はアメリカとソ連は共通の敵であるドイツや日本を倒すべく協力関係にありました。
しかし、大戦後は勝者同士であるアメリカとソ連の「世界の陣取り合戦」が始まりました。
これによりヨーロッパは東西に分断され、ドイツも西と東に分かれます。
そんな中でソ連は社会主義国家を増やし、支援することで見方を増やし力をつけていきます。
これに危機感を覚えたアメリカは敗戦国の支援をいう名目で金銭的なサポートを多くの国に対してお行い、1949年に北大西洋条約機構(NATO)を設立しました。
それに対してソ連はワルシャワ条約機構という軍事同盟を作り対抗しました。
しかし、直接的な衝突とはならずに「冷戦」状態が続きます。ただ間接的には朝鮮戦争やベトナム戦争などが勃発ており、この戦争はソ連とアメリカの代理戦争と言われています。
ソ連の崩壊とドイツの統一
1991年になると、経済危機によりソ連は崩壊しドイツも統一されて西側国家となります。
それに伴いワルシャワ条約機構も解散となりました。解散後の加盟国は東側と西側にそれぞれ分かれることとなります。
ソ連の対抗策として作られたNATOですがソ連解体後も存続し、加盟国を次々に増やしています。
そのように多くの国がNATOに加盟する中ウクライナは親ロシア派を貫きました。
NATOと国連
国連には常連理事国が存在し、理事国のどれか一国でも拒否権を使うと可決できないといったルールがあり、当然ロシアや中国の理事国の存在もあり機能していません。
一方NATOでは、加盟国のどこか一国が軍事的攻撃を受けたら全加盟国への攻撃とみなして集団的自衛権を行使するといったルールが存在します。
つまりNATO加盟国のどれかに攻撃をすると、30の加盟国が同時に敵になり叩き潰しにくるといったものです。(自動参戦義務)
そのためロシアにとっては一番の恐怖となっているのです。
新興財閥オリガルヒ
ソ連の崩壊時に格安て国営企業や土地などを買い漁って大金持ちになった人たちのことを「オリガルヒ」と言います。
ロシア在住のオリガルヒについてはプーチン大統領が次々と潰していきましたが、ウクライナにもそのオリガルヒは存在しています。
実は、このオリガルヒがこのウクライナ侵攻に大きく関わっています。
マイダン革命
簡潔に説明すると、ウクライナで起きた武力での政権交代です。
親ロシア派の前大統領ヤヌコビッチはロシアとの関係を重視してEU加盟の調印を保留としました。その行動にウクライナ国内の親欧州派が激怒して起こった革命です。
結果的に武装した反政府デモ隊が勝利し、ヤヌコビッチはロシアに亡命しました。
そして次の大統領に新興財閥オリガルヒのポロシェンコが就くことになり、これにより親欧米派政権が誕生しました。
ちなみに西側メディアはこの革命を「ウクライナとウクライナ人の尊厳を守る革命」と呼んで報道しました。
実際のウクライナでは欧米派とロシア派は半分半分程度であり、やや偏った報道に感じます。
革命の裏側
革命後ある大きなことが世に出ることになります。デモ隊は一般市民ではなく、軍師訓練を積んみ武器の支給もされた私兵集団だったのです。
そしてこの私兵集団を金銭的に支援していたのがオリガルヒとアメリカウォール街の資産家でした。
つまりアメリカが裏側で支援を行っていました。
しかし、ロシアも黙ってはいません。そのような情報を次々とリークします。
ロシアは、アメリカ国務省所属ビクトリアヌーランド氏とウクライナのアメリカ大使館職員の電話を盗聴していたのです。(ヌーランド氏も認めています)
内容はYouTubeでも公開されており、具体的にはヤヌコビッチを倒したことや次の政権についてなどウクライナの政治に干渉するような会話を行っていました。
しかし西側メディアではこのスキャンダルの本質には触れずに報道しました。
また、2014年当時の副大統領バイデンの息子ハンターバイデンがウクライナのエネルギー大手プリズマ社の取締役に抜擢されます。
まとめ
今回の記事によって想像以上に今のウクライナとアメリカの関係はズブズブであることがわかります。
ロシアの主張としては「ウクライナはアメリカの傀儡政権になっている」ということです。
クリミア半島での暴動、ロシア併合の際にもクリミア半島の人のほとんどが親ロシア派の人間で憲法にのっとり住民投票でロシアとの併合を決定しています。
もし今ウクライナがNATOに加盟すると第三次世界大戦が始まってしまいます。日本もアメリカから敵の軍事拠点を攻撃する目的のミサイルを500発購入しています。
この先に世界が平和であることを祈りながら今回の記事を終了とします。
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